2024農業土木Next Runner育成プログラム事業
農業農村整備事業 施工体験実習
県立鹿屋農業高等学校で実施
令和6年12月3日、県立鹿屋農業高等学校の農林環境科・農業土木班2年生12名と教諭2名が参加し、(株)コウエイ建設のご協力のもと、学校内の歩道コンクリート舗装拡幅工事の施工体験学習を行いました。
はじめに、技術者が丁張りを設置した後、床堀作業に入りました。生徒たちは、水準測量での丁張り確認の方法やバックホウ操作の説明を受けました。
その後、所定の高さまで砕石を投入し、敷均して締固めの作業を行いました。締固め機械(振動コンパクタやランマー)を使う作業では、直進することが難しい様子で四苦八苦していました。 締固めが終わると、次は、コンクリート打設の準備として型枠の設置を行いました。設置された水糸に沿って型枠を設置するものの、杭を打って固定するときに型枠が曲がってしまい、技術者の調整が必要となりました。
午前中最後に、鉄筋組立てを行いました。まずは、技術者が外周の鉄筋を組み立てた後、生徒たちは、内側の鉄筋を組み立てました。鉄筋間隔は200mmで、結束ハッカーの使い方を習い、1ヶ所ずつ丁寧に結束していきました。慣れた生徒は、どんどん進んで行くのですが、鉄筋が平行に結束されておらず、改めて、平行になるように修正が必要となりました。
午後からは、コンクリート打設を行いました。まず、今回打設するコンクリートの品質試験を行いました。コンクリート会社の担当者より、温度・塩分濃度・スランプ試験・空気量試験・供試体の作成及び強度試験の概要が説明され、それぞれの品質試験を行いました。その結果、各試験で基準値内に数値が収まっており、今回の施工で使用するコンクリートは、適正な品質であることが確認できました。
そして、いよいよコンクリート打設を行うこととなり、ミキサー車から一輪車でコンクリートを運ぶ担当、流し込まれたコンクリートの空洞をなくすためのバイブ担当及びコンクリートを整形する担当に分かれて、交代しながらそれぞれを体験しました。最後に、コンクリート舗装のホウキ目仕上げを行い、全員で道具の片付け、洗浄を行って施工実習は完了となりました。
今年度より実施した「施工体験実習」でしたが、座学のみでなく実際に鉄筋やコンクリートに触れる機会を通じて、生徒たちのもの作りに対する意識の向上や関心が高まったように感じました。アンケートでは、鉄筋の結束やコンクリート打設後の整形が印象に残っているとの感想がありました。 ご協力をいただきました関係の皆さま、ご多用の中どうもありがとうございました。